新型コロナウイルス感染症特別貸付 日本政策金融公庫融資手続き方法 公庫融資経験者が語る1次情報
追記:2営業日で新型コロナウイルス感染症特別貸付制度による融資決定
2020.03.31追記
こちら追記として後からくっつけた章です。これまでのお話はこの後の章をお読みください。
K-DADの会社も中国からの仕入れ商品の一部の納品が滞っていることを材料に公庫に新型コロナウイルス感染症特別貸付の申請をしておりました。
結果、日本政策金融公庫の支店に融資申し込みに伺ったあとわずか2営業日で
- ◯◯◯万円
- 6ヶ月元本支払い据え置き
- 無利子無担保
での融資が決定いたしました。
この融資いただいた資金はほとんどタイ、中国からの仕入れ資金にありがたく使わせていただく予定です。
今回の新型コロナウイルス感染症特別貸付での融資過程で驚いたことが
- 融資決定までのスピード感
- 審査のハードル
- とにかく元本支払い据え置き期間を長くすることを勧めてくる
ことでした。
私は新型コロナウイルスの影響が半年後くらいに落ち着いてくるかな、と思って半年の元本据え置きで申請したのです。(正直言うと早く元本の返済を開始したいので元本据え置き期間はなしでもよかったです)
ですが公庫の方はしきりに
「半年でいいんですか?10ヶ月にしませんか?」
「1年でもいいですよ」
と元本据え置き期間を長くすることを勧めてこられました。
これは新型コロナウイルスの収束が先の見えない今ならではのことだったなと思っています。
そして正直K-DADの会社は前期の決算書の内容など考えてもあまり属性のよい会社だとは思っていませんでした。(前々期から前期の決算は売上減となっていたので・・・)
それでも申請後わずか2営業日で融資が決まったスピード感に驚いています。
今まで公庫と取引があり、延滞などなくきっちり返済を続けていた実績も評価されたと思いますが、新型コロナウイルスで危機に陥っている企業を支えるという政府系金融機関の心意気を感じました。
公庫の支店の両隣のブースでは3000万円、4000万円の融資の話が普通に飛び交っていました。公庫で融資を受けるのは3回目ですがこんなに支店が混んでいるのは始めてでした。
行動の早い人はすでに動いています。
ネット物販だろうとせどりだろうとアフィリエイトだろうが、開業届を出している個人事業主か法人で、新型コロナウイルスの影響を受けていることを証明できればこの有利な新型コロナウイルス感染症特別貸付を受ける資格があります。
ピンチとチャンスは裏返しにあります。
この新型コロナが出現した1年を上手く立ち回るかどうかでその後の人生10年変わってくるはずです。
新型コロナ自体はピンチなのかもしれませんが、逆にチャンスになるような事象もポツポツ現れてくるのではないかと思います。
これからもアンテナをピーンと張って有益な情報があったらシェアさせていただきます。
では、ここから以下追記前の記事となります。
ますます影響が大きくなっている新型コロナウイルス
こんにちは。K-DADです。
当ブログでも度々記事にしている新型コロナウイルスの問題ですが、前回投稿した新型コロナ関連の記事から約2週間の間に
- 東京オリンピック延期
- 五輪延期決定後の東京での感染者急増
- タイ・バンコク市での商業施設営業停止
- 首都圏週末外出自粛要請
などの出来事がありました。日に日に影響のインパクトが増しています。
みなさんの生活やお仕事に影響はありますでしょうか?
K-DADのネット物販事業の売り上げは例年と比較しても悪くはないですが、パートさんがお子さんの休校の影響でお休みになってしまったり、中国から輸入している一部商品の工場がまさに中国・武漢にあって納品の目処が立たないなど細かいところでは影響を受けています。
ただもっとひどい影響を受けて、倒産するかどうか、生き死にに関わるというレベルで影響を受けていらっしゃる事業者さんもおられると思います。
どうやってビジネスと自身の生活を守っていったらいいでしょうか・・・
国の打ち出した支援を受けよう
日本政府も国民の生活を守るための支援策をいくつか打ち出していますが、いかんせんスピード感がないですよね。
ですがその中でも何はさておき我々のようなインターネットビジネス事業者が活用すべきなのが、
新型コロナウイルス感染症特別貸付
制度です。
参考資料:
新型コロナウイルス感染症で資金繰りにご不安を感じている事業者の皆様へ(経産省)
https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/shien-flyer.pdf
「新型コロナウイルス感染症特別貸付」と「特別利子補給制度」の併用による実質的な無利子化融資のご案内(日本政策金融公庫)
https://www.jfc.go.jp/n/finance/saftynet/pdf/covid_19_faq_jisshitsumurishika.pdf
日本政策金融公庫 案内ページ
国の打ち出した支援策ですが窓口は日本政策金融公庫や商工中金などの金融機関となります。
新型コロナウイルス感染症特別貸付はこれまでの融資基準から考えるとありえないくらい融資の審査基準が低く、かつ融資の条件もありえないくらいやさしくなっています。
これを活用しない手はありません。
インターネットビジネスといえば私が主にやっているネット物販ビジネスや他にはアフィリエイトビジネスをやっている人が多いと思いますが、どちらの事業者の方でももちろんこの制度による融資を受ける資格はあります。
では詳しく見ていきましょう。
新型コロナウイルス感染症特別貸付の概要
新型コロナウイルス感染症特別貸付は国の打ち出した支援策を主に日本政策金融公庫が実行します。
内容は我々のような個人事業主や零細企業の国民生活事業なら無担保で
運転資金、設備資金として最大6,000万円までを
3,000万円までなら当初3年までは実質無利子で受けられます。
そして最大5年間は元本支払い据え置き可能という絶好の条件となります。
ヒアリングを受けると、特に元本据え置きを希望しなくてもこのご時世なので、と最低でも2年くらいの元本据え置きを勧められました。
個人事業主が無利子無担保で融資を受けられるのは3000万円まで、と思っておけばいいです。
個人レベルのネット物販、アフィリエイト事業でも最大3000万円まで融資が受けられれば十分助かるでしょう。
(もちろん融資が受けられる金額には個人差があります)
無利子ってすごくないですか?
手続き上としては返済が始まると、当初は通常通り利子込みの返済額が公庫から引き落としされますが、その後に国から何らかの形で利子分の金額が返ってくる方式になるそうです。(特別利子補給制度)
新型コロナウイルス感染症特別貸付を受ける条件
この新型コロナウイルス感染症特別貸付を受けられる方ですが、
まず、
新型コロナウイルス感染症の影響を受けて一時的な業況悪化を来たしている事業者
となります。
新型コロナのおかげで売り上げが下がっている事業者ということですね。
その判断基準となる数字が、
最近1ヶ月の売上高が前年又は前々年の同期と比較して5%以上減少した方
となります。
これだけです。(事業歴1年以上の場合、1年未満の人は直近3ヶ月と比較など)
今は2020年3月なので、直近の2020年2月の売り上げが2019年か2018年の2月より5%以上下がっていれば資格を満たすわけです。
このことを証明するA4の用紙1枚提出すれば資格要件を満たせます。
新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少の申告書
https://www.jfc.go.jp/n/service/pdf/covid_19_2_rei_200313a.pdf
上記の記入例を参考に、あなたの事業者情報と比較する2年分の当該月の売上高を記入するだけです。
なお、実質無利子になる対象は前年度から同月対比で売上が15%以上減少している事業者となります。(法人の場合、個人は5%以上減少でOK)
売上高5-20%減の事業者は通常の新型コロナウイルス感染症特別貸付となります。
インターネットビジネスビジネスをやっている方でもこのような方はいらっしゃるのではないでしょうか?
- 中国から商品を輸入しているが新型コロナの影響で納品が遅れていて在庫切れになってしまった
- 従業員や自分自身が子どもの休校の影響で仕事が進まず売り上げが滞っている
- 世間のこのコロナ自粛で売り上げが下がっている
ネット物販だけでなく、アフィリエイトや情報ビジネスをやっている方でも言い得ている方はいらっしゃると思います。
先の見えない不安から不要不急の商品は売れにくくなっていると思いますからアフェリエイトの成果や情報商材が落ちていることもあるでしょう。
このような現象に遭っている方は前年同月と比べれば5%くらい売り上げが減少している方も多いのではないでしょうか。
それなら十分審査の土俵に乗る可能性はあります。
ただし、法人か、開業届を出している個人事業主である必要があります。
副業でネット物販やアフィリエイトをやっていて無届けの人は融資は受けられないです。事業として業をやっていない人は事業資金は借りられません。
もし無届けの副業でインターネットビジネスをやっていて融資を受けたいと検討する方は今でも遅くないのでまずは開業届を出しておくことをおすすめします。
新型コロナウイルス感染症特別貸付を受けるための手続き
この融資を受けるには、まず日本政策金融公庫の門を叩くのがいいでしょう。
公庫はまず個人事業主や零細企業にやさしい政府系金融機関だからです。
K-DADも個人事業主の時代を含め、過去2回融資を受けています。
その時の経験も含めお話します。
日本政策金融公庫(公庫)にまずは問い合わせをしてみましょう。
ご自分(会社)の住所を管轄する支店か、今は新型コロナ対策の電話相談窓口があるのでそこに電話します。
いきなり支店に行くよりまず電話で問い合わせる方が心のハードルが低いですよね。
まず電話相談で不明点を解決して心の準備をします。
下記の公庫のページに日本政策金融公庫支店一覧が出ています。
日本政策金融公庫 事業資金相談ダイヤル: 0120-154-505(平日のみ)
現在は相談者が大変多いということで休日専用の相談窓口も設置されています。
日本政策金融公庫 休日電話相談専用ダイヤル
・個人企業・小規模事業者の方:0120-112476(国民生活事業)
「新型コロナウイルス感染症特別貸付を受けたいので相談をお願いしたいのですが」
と言えばいいです。
すると公庫の方はとても親切に説明してくれます。
疑問点があればここで何でも伺っておくと良いです。
- 必要書類とか、
- 自分の事業でいくら融資が受けられるかとか
- 利子、据置期間などの返済条件とか
- 支店に行ったとき何を話せばいいのか、とか
- 面談では何を聞かれるのか、とか
法人か個人事業主か、すでに公庫と取り引きがあるか、業歴によって融資の申請に必要な書類が違うので教えてもらっておきます。
必要書類を用意して公庫の支店に行く前の段階はこの電話で済ませておくのです。
そうすると支店に行ってからも話が早いです。
必要書類を教えてもらったらなるべく早く用意して担当の支店へ申し込みに行きます。
「新型コロナウイルス感染症特別貸付」のお申込時にご提出いただく書類
https://www.jfc.go.jp/n/finance/saftynet/pdf/covid_19_info_a.pdf
必要書類はだいたいこれらが求められることが多いです。
- 免許証などの身分証明書
- 過去2期分の決算書
- 事業の決済に使っている通帳(直近3ヶ月分はわかるよう記帳しておく)
- 借入申込書
- 新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少の申告書
もし公庫との取り引きが初めてなら
- 会社の履歴事項全部証明書または登記簿謄本(法人の場合)
- ご商売の概要(お客さまの自己申告書)か創業計画書
も必要になります。
公庫の支店に行ったらまず総合窓口で融資の相談に伺った旨言えば案内してくれます。
今はこのご時世なので公庫の窓口はかつてないくらいに混み合っています。
K-DADの管轄の支店は数人待ちだけで呼ばれましたが、数時間待ったという人もいます。
そこはタイミングと支店によるのだと思います。
でもK-DADも今まで何度か公庫の支店に行った中でこんなに人が多いことは初めてでした。
手ぶらで伺うと初回はまず相談と申請の手続きの説明で終わってしまいますので
相談と説明を受けるのは電話で済ませておいて、支店に伺うときは必要書類を持参してください。
すると融資手続きの土俵にすぐ乗ることができます。
書類チェックと簡単なヒアリングだけで融資が決まったという話も聞きますが、
通常は申請後、1度支店で面談があり、その時にコロナの影響や現況などのヒアリングを受けた後審査があり、融資が行われます。
面談で聞かれたことは
- どのようにコロナの影響を受けているか
- 売り上げへのインパクト
- 逼迫度
- 改善の見込み
- 法人、個人としての他の借入状況
- 返済方法(元本据え置き期間とか月の返済可能額など)
などでした。
これも個人差があるとは思います。
面談してくれる職員の方によっても熱量の違いがあると思います。
ですがこのご時世ですので基本、より親身になって話を聞いてくれます。
基本的に規定の書類のチェックが重視されますが、自分なりの現状の資料を作って説明に役立ててもいいと思います。
公庫の方もいま多くの事業者が逼迫していることは十分承知しているので審査も急いでくれます。早ければ審査後、数日で融資金が振り込まれるケースもあったようです。
もちろん審査はありますが、新型コロナウイルスの要件を満たせば現在審査の基準はかなり低いです。審査もそこそこにすぐ融資が決まる方もいらっしゃると聞きますので。
新型コロナウイルスで影響を受けている人を支援するのは国策となっているからです。
ただし今までに公庫や他の金融機関でも支払いの延滞があった方は審査は相当厳しくなります。逆に私もそうでしたが、公庫と取り引きがあってきちんと返済を続けてきたような場合は実績として評価してもらえます。
新型コロナウイルス感染症特別貸付は落ちてくる黄金の羽根か
この新型コロナウイルス感染症特別貸付ですが、たとえ今は黒字で当面必要な資金は必要ないという方も、もし条件を満たすなら絶対融資の申請はした方がいいです。
なぜならこの制度は3年間は実質無利子で融資を受けられるという絶好の条件だからです。
金融機関は
晴れの日に傘を貸し、雨の日は傘を取り上げる
といいます。
この新型コロナウイルスもいつまで続くかわかりません。
影響がさらに長引いて本当に資金が必要なときには借りれなかったり、借りるまでの期間が長くなってしまうかもしれません。
あくまでも「融資=いつかは返さないといけないお金」であることを理解していれば受けられる融資は受けておいた方がいいです。
例えばネット物販なら無利子で仕入れ資金を増加させるチャンスです。
確実に利益の出る事業とわかっているならそこに投下できる資金が増えるほど利益が大きくなります。
物販は仕入れ値がわかって、売値がわかって売れ行く見込みがわかりやすいビジネスです。
無利子の期間に仕入れて売り上げとして回収できるならタダで利益をもらったのと同じことです。
降って湧いたようなこの新型コロナウイルス問題。
でもこの状況をチャンスと思って活かすも殺すも自分次第です。
以前こんな本があり読んだことを思い出しました。
本当にざっくり言うと経済の歪みから生じる公的資金によるタダのような低利の融資を利用して財を成すというような内容でしたが、まさにそのような何十年に一度かも、という状況がやってきました。
虚偽は絶対にいけませんが本当に新型コロナウイルスの影響を受けていて経営を改善したい状況なら絶対に検討したほうがいいです。
他に借り入れのある方は無利子での借り入れに切り替えれば今払っている金利の節約になります。
(新型コロナウイルス感染症特別貸付は他金融機関の借り換え目的での利用はNGです)
あくまでも運転資金として活用してその利益で早期に他の借り入れを返済できれば実質借り換えと同じ効果を挙げれたことになります。
最後に
政府もパニック状態のような今の新型コロナウイルスをめぐる状況ですが、ピンチの裏返しにこの数十年に一度かというようなチャンスも生まれてきました。
- 無利子で支援を受けられるチャンス
- モノの売り方、買い方の大きな変化が起こり、やり方次第では逆に売り上げを伸ばせるチャンス
ですが今自営業者の方には日々生き死に、という状況の方もいらっしゃると思います。
支援を受けることについてはとりあえず声を挙げなければ誰も助けてくれません。
チャンスに後ろ髪はない、という言葉もあります。
気づいたとき、本当に必要なとき、そのチャンスはもう去ってしまっているかもしれません。
声を挙げるだけならリスクはありません。
ぜひ行動を起こしてみてください。
今回の記事は役に立ちましたでしょうか。
お読みいただいてありがとうございました。
K-DAD